第29回日本災害医学会総会・学術集会

平出理事長と伊藤理事が口演しました

2024年2月22日(木)から24日(土)にかけて、京都のみやこめっせで開催された「第29回日本災害医学会総会・学術集会」において、「医療従事者のNPOによるコロナ災害におけるボランティア支援」、「医療過疎地域でのワクチン接種支援ボランティアの実践~奈良県山辺郡山添村にて~」と題して、当NPOの平出理事長と伊藤理事が口演しました。

医療従事者のNPOによるコロナ災害におけるボランティア支援

筆頭著者:平出 敦 Atsushi Hiraide/NPO われらはふるさと医療応援団
共著者:窪田 愛恵 Yoshie Kubota,垣根 美幸 Miyuki Kakine,澤田 仁 Hitoshi Sawada,小野 尚美 Naomi Ono,新木 基子 Motoko Araki,伊藤 栄次 Eiji Ito/NPO われらはふるさと医療応援団

背景:コロナ禍では、各地で人的医療資源の枯渇が現実の問題と なった。「われらはふるさと医療応援団」は、人的医療資源の乏しい地域の医療従事者を支援するNPOである。医療従事者によるNPOとして、この問題に取り組んだ。
目的:コロナ災害における医療従事者によるボランティア支援を 概括するとともに、今後のあり方について検討する。
方法:直近3年間の活動を振り返り、数値的な実績を含めて検討する。
結果:活動は、感染防護の研修の展開、保健所の支援、ワクチン接種支援の3つを主な柱として実施した。感染防護の研修の供給は 2020年9月より開始して過疎地域の介護施設や民間救急等を対象 に9回実施し、のべおよそ100人のスタッフが参画した。保健所の支援は、2022年1月より開始して、のべ97人が参画した。ワクチン接種支援は、2021年4月より開始して、のべ215人が参画し た。ただし今後の展開や継続が課題となっている。
結論:災害時の医療ボランティア支援は、わが国では自然災害時 には行われているが、コロナ災害に関しては他国と比較しても課題が残る。今後の医療ボランティア支援の展開も含めて広い視野からの検討が求められる。

医療過疎地域でのワクチン接種支援ボランティアの実践~奈良県山辺郡山添村にて~

筆頭著者:伊藤 栄次 Eiji Itoh/NPO法人われらはふるさと医療応援団
共 著 者:窪田 愛恵 1)Yoshie Kubota,大石 泰男 2)Yasuo Oishi,
     西本 泰久 2) Yasuhisa Nishimoto, 久保山一敏 2)Kazutoshi Kuboyama,
     平出  敦 1,2) Atsushi Hiraide
     1)NPO 法人われらはふるさと医療応援団,2)京都橘大学 健康科学部救急救命学科

【はじめに】過疎地域で医療を担うワークフォースの確保は平時から大きな課題であるが、コロナ渦となって、新型コロナウイルスワクチン接種のマンパワー不足が特に浮き彫りになった。我々はこうした地域で新型コロナウイルスワクチン接種が開始された当初からボラ ンティア支援を継続し、前々回、前回の本学会で概要・経過を報告したが、今回はその後の経過を報告する。
【方法】奈良県山辺郡山添村で、新型コロナウイルスワクチン接種を支える医療従事者が足りないことが報道されたことから、NPO法人わ らはふるさと医療応援団のメンバーと京都橘大学の医療系教員が支援に入った。支援にあたって、村への交通費の支給、スタッフを守るための保険、スケジュール調整等の業務をNPO法人我らはふるさと医療応援団が行った。
【結果および結論】2021年4月から2023年9月現在までの支援参加者は、医師4名、薬剤師12名、看護師3名、救急救命士2名で、のべ参加回数は215 回で、山添村までの総移動距離は41,146kmに達した。医師による救急時のバックアップや薬剤師による確実な調製で安全接種に貢献できたと考えている。
なお、本支援は現在も継続中である。